この一週間で、そこにあったはずの命がどれだけ失われてしまったのだろう。
一週間前のその時、スタジオでのレコーディングが終わってほっと一息ついていた。
ゆっくり、ゆっくりと、ゆらゆら横に揺れ出し、その揺れは数分間続いた。
名古屋の震度は大した事はなかったが、体感した事のない、長く不気味な揺れ方だった。
スタジオの方が携帯ワンセグでTVをつけてくれた。東北で震度が7だという。
ナレーターさんと3人で、これはえらい事になっとるんではないか、と話していた。
状況が気になったが、まだ仕事の続きがあったため、スタジオを出た。
えらい事はそこから起きていた。
会社に戻ったら、TVの映像が流れていた。
上空からの映像は、下に見える町を津波が飲み込んでいく様子を映していた。
後は報道にある通り。
あの日から一週間、
被災地には雪が降った。
原子力発電所が事故で放射能が漏れた。
まだ事態は現在進行中。
幸い、友人や家族がみんな無事だったという報告が聞こえてきた。
生きる事、命、改めて色々考える。